一般的なエレベーターの速度
マンションや百貨店や病院、あらゆるエレベーターで長い間待っても中々来なくてイライラした経験は誰あると思います。そんな待ち時間を少しでも減らせるように各メーカー、エレベーターの技術開発に努めています。今回は、エレベーターの昇降スピードについてご紹介します。
一般的なマンションのエレベーターの速度は分速30~60mです。
(エレベータの速度は通常、分速(1分間に何メートル進むか)で表示されます。)
メーカーによってはオプションにて速度アップの工事を行うことも可能です。
世界の高速エレベーター
今新興国を中心に超高層ビルの建築が相次いでいます。超高層ビルには、高速のエレベーターも設置されるケースが多くなります。世界のエレベーター速度のランキングです。
1位 台北101(台湾)(分速:1010m、建物の高さ:509m、メーカー:東芝)
2位 横浜ランドマークタワー(分速750m、建物の高さ296.3m、メーカー:三菱電機)
3位 東京スカイツリー(分速600m、建物の高さ634m、メーカー:東芝)
3位 サンシャイン60(分速600m、建物の高さ239.7m、メーカー:三菱電機)
3位 高雄85ビル(台湾)(分速600m、建物の高さ378m、メーカー:三菱電機)
3位 上海環球金融中心(中国)(分速600m、建物の高さ492m、メーカー:日立)
3位 ブルジュ・ハリファ(U.A.E ドバイ)(分速600m、建物の高さ828m、メーカー:OTIS)
3位 広州タワー(分速600m、建物の高さ600m、メーカー:OTIS)
現在の世界最速のエレベーターの、台湾の台北101にあるエレベーターの速度は分速1010メートル、時速60.6kmという速さで動いています。地上から382mの89階展望台までを、わずか39秒で結びます。東芝製で「世界最高速」としてギネスブックに載っています。
以前に世界一だった2位の横浜ランドマークタワー(296メートル)のエレベーターは、分速750メートル。時速になおすと45kmです。三菱電機製で、下りも同じ速度で、今も下りの速度としては世界一です。
世界最速の台湾の台北101のエレベーターを超えるとされているのが、2014年に完成する予定の「上海タワー」です。「上海タワー」には計100台のエレベータが設置される予定で、そのうち3機の世界最速のエレベーターは分速1080メートルの速さでこの超高層ビルを上昇します。
「安全・快適・高速」な日本のエレベーター
上記の高速エレベーターの上位のほとんどが日本製のエレベーターです。
そして気になるのが安全性の問題ですが、衝撃に強い構造や、摩耗に強いワイヤー、最新型コントロールシステムなど細心の注意を払った技術が採用され、さらに地震、強風、火災など緊急時にも配慮した構造にっています。さらにこれだけの高速のエレベーターでは搭乗客の身体に与える影響も無視できず、体に負担をかけない上昇加速度カーブの設定が行われています。
横浜ランドマークタワーは速さを誇るのにもかかわらず、立てた10円玉が倒れないほど静かで揺れがない安定性を持つことで知られています。
速さや容量といった数値だけを追求するのではなく、快適さや安心感を両立させるというが日本のエレベーターの技術なのです。
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